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ご挨拶
Message

会長の思い・技術を承継する

代表取締役 橋本 晋一

私が専務という立場であった頃から、私の役割は社長(現会長)の思いや構想を具現化・実現化することだという考えを持っていました。先代はアルミのことが本当に好きで、アルミでどう世の中を良くするか、アルミでどう楽しむかを常に考えているように思います。そして、技術や経験に裏打ちされた先代のアイデアは抜きん出たもの。独創的な発想を膨らませ、そのアイデアがお客様の課題解決への引き出しになっているのではないでしょうか。

会社全体としてこの引き出しを増やしていくため、従業員の皆様にもものづくりの真の楽しさを見出してもらいたい、アルミへの追求心を掻き立てられるような環境にしたいという思いがあります。この思いを実現するためにも、「アルミ合金鋳物をつくっている」「翔陽で働いている」ということを胸を張って言えるような会社、従業員のご家族を会社や工場に連れて来れるぐらいの環境(安全性・清潔感)づくりに励んでまいります。

お客様が私たちにご相談くださるということは、何かお困りごとがあってこそ。その課題をいかに解決するか、解決するための引き出しをどれだけ持っているかが重要です。そして問題を解決し、量産し品質を高め、納品する。翔陽の技術力と製品でお客様に感動していただけるものづくりを目指しております。

社長という立場になった今、設立当初から先代が磨き上げてきた技術力、そして、お得意先様や仕入先様、そして従業員様を大切に思う心を受け継いでいくことが、私の一番の役目だと感じています。

そして、もう一つの役割。それは、会社の次代を担う人財を育てることです。会社の柔軟性や継続性を考えると、新しい風も必要ではないか、私はそう考えています。先代が持つ技術者としての専門性や発想力、そして、その構想を現実的に考える力を持ち合わせるような人財であれば、年齢は関係ないと思っています。翔陽の未来を担う従業員の後押しができるよう、私にできることを考え、サポートしたいと考えております。

アルミを追求し続けてきた私たちだからこそ思いつくアイデアをもとに、お客様の課題やニーズに対して様々な形をつくりあげること、そして、アルミの魅力を皆さんに知っていただくこと。同時に、私たち自身もアルミが持つ可能性を信じ、業界の発展に寄与することが使命だと考えております。今後もアルミの可能性、翔陽の従業員の皆様一人一人の可能性を信じ、それを最大限発揮できる環境づくりに努めてまいります。

思いを託す

取締役会長 橋本 保夫

16歳の頃、鋳造の世界に飛び込んだ私は、その面白さにのめり込みました。鋳造、そしてアルミの可能性に魅力を感じたのです。お客様の課題を、アルミの力で解決するためにはどうすればよいかと考えることで、新たなアイデアを思いつく。時には、ひらめかなかったり、構想が実現しなかったりと、壁にぶつかることもありましたが、その過程を経ることでより深く考えるようになり、さらなる工夫を思いつく。その工夫や発見こそが、面白さに繋がると気づいてからは、さらに没頭するようになりました。

そうして40年以上が経った頃、当時勤めていた会社が事業部を閉鎖するという状況に至りました。それまで蓄積してきたものが一瞬にしてなくなってしまうような悔しい思い、また、お得意先様や他従業員からの声もあり、会社をつくろうと決意しました。そうして設立したのが、「有限会社翔陽」です。作業場は、当時の協力会社が使用していた工場をリフォームして使用、設備は前社で使用していたものを分割払いで購入しました。周りの方々の協力なしには、会社設立は実現できなかったとあらためて感じております。設立当初の資本金は300万円。当時、株式会社を設立するには制約があったため有限会社とせざるを得なかったのですが、従業員やその家族の安心を考えると、株式会社にしたいという強い思いがありました。そして設立から1年後、株式会社設立の規制がなくなったため、すぐさま「株式会社翔陽」に改組しました。

設立当初から私が大切にしてきたのは、「三方四得」の心です。この「三方」はお得意先様、仕入先様、そして従業員様を指します。三方ならば「三得」ではないかと思われるでしょう。それをあえて「四得」としているのは、会社を長続きさせたいという思いがあるからです。会社を存続させるためにも、得を余分にとっておく。そういった思いを込めた「三方四得」。私の教訓であり、一番好きな言葉です。そしてこれは、従業員の皆様にも伝え続けてきた、翔陽の心でもあります。関わる方々に感謝の気持ちを持ち、得を積んでもらいたい。従業員の皆様もこの思いのもと日々の業務に取り組んでくれている、「三方四得」が翔陽のスピリットして伝播していると日毎に実感しております。その姿を見て、翔陽の新たな未来を描く次の世代へ私の思いを託していきたい、そう感じたことから、事業承継を決意しました。

アルミはいまや世の中にありふれた材料ではありますが、多くの方がアルミの持つ特性や可能性をご存知ないのではないでしょうか。アルミのことを隅から隅まで知り尽くしているという自負がある私は、アルミには無限の可能性があると信じています。アルミの大きな特徴の一つとしてあげられるのが、再生のしやすさ。その特性を最大限活かすことで、SDGsの考え方を踏襲し、持続可能な社会の実現に貢献できると考えています。

アルミの可能性、そして、翔陽の未来に私も期待しております。