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鋳造品寸法公差 JIS
- Publish :
- 2024.08.09
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寸法公差とは
寸法公差とは、図面で指示された寸法に対して許される誤差の範囲のことです。部品を製造する上で、寸法誤差は大なり小なり必ず生じます。生産した部品を使用する際に干渉や性能を満足するために、誤差の最大値と最小値を定めています。この事を寸法公差といいます。鋳物の寸法には、実寸法と許容寸法があります。実寸法は、鋳物の出来上がり寸法であり、許容寸法は誤差の範囲を示します。つまり、この許容寸法が公差となります。
鋳造における公差等級
鋳物の寸法公差はJIS B 0403:1995にて規定されています。この鋳造公差等級は、CT1~CT16まであり、基準寸法に対するそれぞれの公差も定められます。公差等級は、基準寸法が大きくなると公差が大きくなり、一方で基準寸法が小さくなると公差が小さくなります。肉厚にも寸法公差がありますが、CT1~CT15については1等級大きいCTを適用します。つまり、基準寸法に対してCT7の公差等級が定められている場合、肉厚にはCT8の公差等級が適用されます。前述の通り、公差等級にはCT1~CT16までありますが、CT16はCT15が指示された鋳物における肉厚に対してのみ適用されています。
鋳物材料、鋳造方法と公差等級
前述の通り、基準寸法にしたがって鋳造公差等級が定められていますが、鋳物材料と鋳造方法によっても公差等級が示されています。公差等級については下図を参考下さい。
代表的な鋳造方法に砂型鋳造、ダイカスト、ロストワックスがありますが、アルミニウム合金の寸法公差は砂型鋳造で寸法公差はCT6-8、ダイカストでCT5-7、ロストワックスはCT4-6として定めれれています。しかし、一般的に砂型鋳造は、CT9-12程度での製造指示が多く、ダイカストやロストワックスと比較すると、寸法のバラツキが多くなる鋳造方法といえます。